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はじめに|表ハムラと裏ハムラ、どう選べばいいの?
「クマ取り手術をしたいけど、表ハムラと裏ハムラの違いがよくわからない」 「自分の目元にはどちらが向いているの?」
こうした疑問は、クマ治療をご検討されている多くの方から寄せられます。
本記事では、福岡・天神のLuxe Beauty Clinic 坂本医師監修のもと、表ハムラと裏ハムラの違い・メリット・デメリット・向いている人の特徴を徹底比較。
ご自身に最適な施術を見極めるための判断材料を、専門としている医師の視点からわかりやすく解説します。
表ハムラとは?

表ハムラ法は、下まぶたのまつ毛のすぐ下を切開し、ふくらみの原因である眼窩脂肪を除去せず、そのまま目の下と頬の境目の凹み(tear trough)に移動・固定する手術です。また 眼輪筋を引き上げたり、余分な皮膚を切除することでより理想的な目元に近づけられます。
このように目の下の余分な皮膚と脂肪を同時に改善できる治療が、表ハムラ法(切開ハムラ)です。

表ハムラ法のメリット
1.目の下のたるみ・シワの改善も期待できる
余分な皮膚を切除することで目の下のたるみやシワの改善が期待できるのは、表ハムラならではの大きなメリットです。眼窩脂肪を移動・再配置させた後、余分なたるんだ皮膚を切除します。
目元の筋肉(眼輪筋)を引き上げてから縫合することで、外反を予防しながら、目の下のたるみやシワを改善する効果があります。表ハムラは目の下のふくらみ、凹み、たるみ、シワを一度に解消できる革新的な施術方法といえます。
2.若返り効果が高い
術後の変化がよりはっきりと実感できます。たとえば「常に疲れて見える」「老け見えする」といった40代以降でそのようなお悩みをお持ちの方では、膨らみ解消+たるみ(シワ)取り効果により見違えるように若返った印象を得られます。
3.脂肪の定着率に左右されない
表ハムラ法は眼窩脂肪を血流を残したまま、凹み部分にそのまま移動できるため定着率に左右される心配がなく、また太ももなどの他の部位からの脂肪は採取が不要なため、傷を増やさずに済みます。
表ハムラ法のデメリット
抜糸が必要(術後7日前後)
表ハムラ法は皮膚を切除する治療のため、1週間後を目安に抜糸のご来院が必要です。
術後、1週間ほどは黒い糸(目立たないよう白い糸に変更も可能)が目の下に付いているため、
抜糸が完了するまでダウンタイムを乗り切る工夫が必要です。
傷跡が目立たなくなるまで時間がかかる
表ハムラ法では、皮膚を切開して眼窩脂肪の位置を移動させます。そのため、どうしても皮膚に傷ができてしまいます。表ハムラ法で切開する場所はまつげの下あたりとなるケースが多いため、大半の場合は時間の経過と共に目立たなくなります。目立たなくなってくるまで個人差はありますが3~6ヶ月ほどかかる場合があります。
裏ハムラとは?

裏ハムラ法は、皮膚の切開を伴わずに、目の下の膨らみと凹みを同時に改善できる手術です。下まぶたの裏側(結膜側)から切開して、膨らみの原因となっている眼窩脂肪を凹んでいる目袋の下の溝に移動させます。
このように裏ハムラ法では、突出している眼窩脂肪は切除するのではなく、突出した部分の眼窩脂肪を目袋の下の溝に引き出し固定することで、目の下全体をフラットな状態にします。

裏ハムラ法のメリット
1.傷跡のリスクがない
最大のメリットは皮膚表面に傷ができないことです。人に気づかれにくく、術後もアイメイクで傷を隠す必要がありません。
2.脂肪の定着率を心配する必要がない
脱脂+脂肪注入の場合、脂肪の定着率により手術結果が左右されてしまう点が懸念点です。
一方、裏ハムラ法では余分な脂肪である眼窩脂肪を凹みの部分に移動固定するため、定着率という不確定要素を考慮する必要がない術式です。しかし技術的に難易度が高いため、医師選びが重要です。
3.下眼瞼外反のリスクが低い
下眼瞼外反(いわゆる「アッカンベー」の状態)は表ハムラ法でアプローチする際の大きなリスクとされていますが、これは皮膚の切除によってまぶたが下方に引っ張られる事が原因ですので、裏ハムラ法の手術内容では下眼瞼外反が起こりにくいといえます。
裏ハムラ法のデメリット
1.技術力が求められる
皮膚を切らない分、一見簡単そうに思えるかもしれませんが、実際には細かな脂肪の移動・固定を行う高度な技術が必要です。切開する表ハムラに比べて、狭い視野の中で行う手術のため、より高難易度の手術になります。医師の熟練度によって仕上がりに差が出る可能性があり、裏ハムラの経験が豊富な専門医でないと十分な効果が得られないケースもあります。
2.皮膚のたるみ改善効果が限定的
裏ハムラ法では皮膚を切除しないため、余分な皮膚のたるみやシワ自体を取ることはできません。そのため、皮膚が大きくたるんでいる場合やシワが刻まれている場合には、この方法のみでは十分な改善が得られないことがあります。
3.眼窩脂肪が少ないと施術を受けられない可能性がある
裏ハムラ法は、目の下にある脂肪を活用してクマを改善するため、そもそも脂肪自体が少ない場合は施術を受けられない可能性があります。
たとえば、過去に下眼瞼脱脂で眼窩脂肪を大量に切除している方の場合、切除した脂肪は再生しないため、再配置できる脂肪の量が足りずに裏ハムラ法が受けられないケースもあります。
そのため、裏ハムラ法や下眼瞼脱脂などの施術を検討している方は、複数の目元施術に対応できる医師のカウンセリングを受け、適応を判断してもらったうえで施術を選ぶことが大切です。
どちらの施術が最適?年齢による選び方のポイント

20代〜40代の方の場合
20~30代ではまだ皮膚がそこまで弛んでいないことがほとんどのため、裏ハムラで問題なく治療できることがほとんどです。ごく稀に、脂肪の突出が非常に強く、術後の皮膚余りが想定される場合や、極端に目の横幅が狭いケース(術野の確保や運針が困難)では適応外になることもありますので、詳しくはカウンセリングでお聞きください。
また、40代に差し掛かるくらいの年齢では裏ハムラの適応になる方も多いですが、40代半ば~後半になってくると、徐々に皮膚の弾力が低下していたり、脂肪の突出の程度により、裏ハムラではなく表ハムラ(切開ハムラ)の適応になる方が増えてきます。
40代〜70代の方の場合
40代も後半以降になると、下まぶたのたるみ・シワがかなり顕著になる方が増えます。「目の下のたるみで老け見えする」「疲れて見られる」というお悩みが深刻化する年代です。こうした場合、基本的には表ハムラ(切開ハムラ)をおすすめすることが多くなります。皮膚や筋肉の余りごと除去できるため確実な改善が期待できるからです。実際、当院でも50代以上の患者様には表ハムラ(切開ハムラ法)を選択し、たるみをしっかり取って若返り効果を得ている症例が多くあります。
以上のようにどちらが良いかを一概に決めるのは難しく、「確実にたるみも取りたい」50代以降の方には表ハムラ法、有効なハリがまだ残っていて「傷跡なくクマだけ取りたい」方には裏ハムラ法というのが一つの目安になります。
加えて、「長いダウンタイムは取れない」「傷が残るのは絶対嫌だ」というライフスタイル上の制約がある場合には年齢に関わらず裏ハムラ法を選ぶ、といった判断もありえます。逆に「多少休みを取ってもしっかり若返りたい」という方は早めに切開ハムラ法で根本改善してしまう方が後悔が少ないかもしれません。
よくある質問(FAQ)
Q. 表と裏で迷っています。診察で判断してもらえますか?
A. はい。診察時に目元の皮膚の状態・筋肉・脂肪の分布をチェックし、最適な手術法をご提案します。
Q. 傷跡は残りますか?
A. 表ハムラではまつ毛下のラインに沿って切開しますが、術後3~6ヶ月でほとんど目立たなくなります。
Q. 片目だけ違う手術をすることもありますか?
A. 左右で症状が異なる場合は、片側は裏ハムラ、もう片側は表ハムラといった対応も可能です。
Q.表ハムラ法・裏ハムラ法を受けられない人はどのような人ですか?
A.下眼瞼脱脂を過去に受けている方は、表ハムラ法や裏ハムラ法は受けられない可能性があります。
下眼瞼脱脂は、目の下の眼窩脂肪を切除して膨らみを改善する施術です。一度切除した脂肪は二度と戻らないため、表ハムラ法や裏ハムラ法を受けようとしても、再配置する眼窩脂肪が足りずに施術が受けられない可能性があります。ただし、診察してみないことには何とも言えませんで一度当院にお越しください。
まとめ|表ハムラと裏ハムラ、あなたに合うのはどっち?

クマ治療には前述のハムラ法のほかに、下眼瞼脱脂(いわゆるクマ取り)や、脂肪注入など、様々な方法が存在します。
それぞれの施術は「どの方法が優れているか」ではなく、「どの方法があなたの目元に合っているか」です。実際にはお一人おひとり、クマの状態やご要望によって最適解は異なります。
ですので、クマ治療に関しては○○しかできない・△△専門クリニックなど、方法が限定される医師やクリニックではなく、あらゆる方法を患者様ごとに使い分けられるところで手術を検討されるのが良いと思います。
「自分ではどの方法が良いのか分からない」という方こそ、ぜひ当院のカウンセリングにお越しください。医師が目の下の状態を丁寧に診断し、クマの種類(膨らみの影か、色素沈着か等)やたるみの程度を見極めた上で最適な治療法をご提案いたします。
当院ではたくさんの方の目の下のクマに対する手術を行なっており、全国からご来院される患者様の手術に日々全力で執刀しております。専門の坂本院長があなたの状態に合った最適な方法をアドバイスいたします。ぜひ一度、当院の無料カウンセリングにお越しください。