クマ取りの罠～他院修正のお話～

はじめに

この時期は春の新生活に向けてクマ治療や二重施術が人気となるシーズンです。
特に「クマ取り」というデリケートな手術は、見た目に大きな影響を与えるため、慎重な選択が求められます。ですが、時には期待した結果が得られず、他院での修正が必要になることもあります。
この記事では、クマ取り手術の基本から、他院修正が必要になる理由、そしてリスク管理までを詳しく解説し、クマ取りを検討している方が安心して手術を受けられるように説明していきます。

セクション1: クマ取り手術とは

クマ取りといっても、他の記事にも書いてあるように、膨らみ(眼窩脂肪の突出)による黒クマ、皮膚の下の毛細血管や、眼輪筋が透けて見える青クマ赤クマ、色素沈着が原因の茶クマなど、いろんな種類のクマが存在しますし、治療法も下眼瞼脱脂(いわゆるクマ取り)や、切開を伴う治療、ハムラ法や脂肪注入など様々に存在しますが、特にこの時期に他院修正が爆発的に多くなる下眼瞼脱脂の他院修正について説明していきます。

セクション2: クマ取りの他院修正が多くなる理由

残念ながら、すべての手術が完璧な結果をもたらすわけではありません。
特にこの時期は研修医が終わり、そのまま美容外科入職したドクターが増える時期です。
インスタグラムなどのSNSでもご覧になったことがあると思いますが、たくさんの眼窩脂肪を取って、『こんなに取れました!!』『うわー、すごい』みたいな手術、これが修正の原因の9割です。
個人的に悪徳だなー、と思うのは過剰に取って凹ました後、ヒアルロン酸などを適当に入れられているパターンですね。数ヶ月経つと、凹みがどんどん目立って、影のようになり、修正…というパターンです。
取り過ぎた脂肪は二度と元には戻りません。
患者さんのお目元にあった量を適切に切除することが肝心ですので、眼窩脂肪を〇個取ったら、
〇〇円、みたいな手術も非常にナンセンスです。
当院では手術中に凹まないように確認を10回以上行います。

セクション3: 眼窩脂肪を取り過ぎると実際どうなるのか

実例を見ていきましょう。
50代女性、大手のクリニックで下眼瞼脱脂の手術を受けて目の下が凹んでしまい、
かえって暗く見えてしまったというお悩みでご来院されました。
再三言いますが、取り過ぎた脂肪は決して元には戻りません。
下の画像のピンクの部分がえぐられている状態でしたので、眼窩骨(ガイコツの窪み)の
上に脂肪を適切に注入し、修正を行いました。

セクション4: まとめとアドバイス

このように、膨らみはただ取ればいい…というわけでも、たくさん脂肪を取れたら上手な先生だ…
というわけでもありません。
むしろ、適切な量もわからずに適当に取るだけなら誰にでもできてしまいます。
もちろん美容手術に100％はありませんが、修正のリスクを少しでも減らすために、
しっかりとした執刀医選びが大切です。

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